尿路結石

尿路結石

尿は腎臓で作られ、尿管を通って膀胱へ、膀胱からは尿道を通って体外へ排出されます。
尿石症はこの通り道の何処かに結石が存在する疾患です。
結石の存在する場所が腎臓なら腎結石、尿管なら尿管結石、膀胱なら膀胱結石、尿道なら尿道結石というように場所によって名前が区別されます。

わんちゃん、ネコちゃんいずれでも発生がみられます。
結石の種類も様々ですが、リン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)やシュウ酸カルシウムという結石の検出が多く、その他にもシスチン、尿酸塩、シリカなどといった結石も認められることがあります。

出典:日本ヒルズコルゲート株式会社

症状

結石が存在しても何も症状が見られないこともあります。
血尿、頻尿(何度もトイレに行く)、尿が出ない、トイレで苦しそうにしている、など膀胱に結石がある場合は膀胱の壁を傷つけてしまい、膀胱炎を起こすこともあります。
もし結石が詰まって尿が全く出ない場合は、命に関わる危険な状態です。
結石が詰まっている場合、その位置によって尿管閉塞や尿道閉塞というように分類され、症状や治療も異なります。

血液検査
尿が詰まった場合、腎機能に影響を及ぼすため血液検査によりその程度を確認します。
また、結石の種類からはその結石に特徴的な基礎疾患が疑われることもあり、その検出にも有用です。

X線検査
ストルバイトやシュウ酸カルシウムといった結石はX線検査での確認が可能です。
この場合、結石の位置や大きさ、数の確認に有用です。

尿路結石
X線検査です。
膀胱内に結石が多数みられます。
尿路結石
超音波検査です。
膀胱内に白い結石がみられます。

超音波検査
X線検査で確認できない結石が超音波検査で確認可能なことがあります。
また、膀胱に溜まっている尿量の確認や、尿がうっ滞することで生じる腎盂や尿管拡張の有無も確認します。
その他、膀胱の壁の厚さや異常な構造物の確認、腹水の有無についても評価します。

尿検査
専用の試験紙を用いて尿の濃さやpH(酸性・アルカリ性の傾き)などを確認する他、顕微鏡で見ることで、結石の種類の特定や細菌の有無についても評価します。

尿路結石

顕微鏡で確認した画像です。
尿のpHや結晶の形からストルバイトと判断されます。

治療

患者さんの状態によっても治療方法は異なります。
結石が詰まっている場合にはカテーテルなどを使用してまずは閉塞を解除します。
腎機能やイオンバランスに障害が見られる場合には入院して点滴をし、それらの改善を図ります。
結石がある場合には膀胱炎も同時にみられることが多いため、その治療も並行して行います。

急を脱した後は結石の種類によっても治療方針はわかれます。
ストルバイトや尿酸塩のように溶解が期待できる結石の場合には食事療法を中心に結石の溶解を図ります。
シュウ酸カルシウムのように溶解が期待できない結石の場合には手術による摘出を検討します。

写真は、ストルバイト結石が膀胱内に大量に認められ、血尿や頻尿を起こしていたわんちゃんですが、食事療法により約1ヶ月で結石が溶解されました。
現在は療法食の継続のみで、症状もなく元気に過ごすことができています。

尿路結石
尿路結石

尿路結石は、結石の種類やできる位置によっても症状は様々であり、患者さんの性別によってもその治療の選択肢が大きく変わってきます。
また、詰まってしまった場合には短時間で命にかかわる可能性もある緊急疾患です。
上記のような症状のある場合は様子を見すぎず、お早めにご相談下さい。

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