エリー動物病院
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肥満

『肥満』というと、人でも生活習慣病などとの関連がよく話にのぼりますが、わんちゃんやネコちゃんの場合も肥満によって引き起こされる障害は数多くあり、『肥満』自体が治療の必要な『病気』といっても過言ではありません。

体重が増すと、その重さを支える骨格に負担がかかります。
運動をしなくなり筋肉が落ちることで代謝も落ち、更なる体重増加に繋がるという悪循環に陥ります。
また、運動でストレス発散できない分、食事への楽しみが増してしまい、食事の量も増加しかねません。

増加した体重により負担のかかる背骨や足の関節炎を起こしたり靭帯の損傷にも繋がります。
胸や首の周りについた脂肪はスムーズな呼吸を妨げ、呼吸器疾患心疾患にも繋がります。
皮膚にもたるみやムレが生じ、皮膚疾患も起こしやすくなります。
また、陰部やお腹周りの脂肪は下部尿路疾患の引き金にもなります。
その他にも、糖尿病、暑い時期には熱中症のリスクにも繋がり、挙げればキリがないほどペットの生活を脅かします。
まさに百害あって一利なしと言える『病気』なのです。

お心当たりはありませんか?

歩きたがらない、段差の昇り降りをしなくなった、おなかの凹みや腰のくびれがないおうちのペットの正確な体重を知らない、毎日の食事量を決めていない、人間と同じものをよく食べる、など

うちの子に限って太ってなんていないと思われるかもしれません。
そんな時は、記録があれば1歳の時の体重を見返してみましょう。実は結構増えているかもしれません…
また、一つの指標として体脂肪インデックス(BFI)というものもあります。
表のどの体形に当てはまるか確認してみて下さい。

肥満

対処法

方法は非常にシンプルで、『食事管理』と『運動』です。
ただし、わんちゃんもネコちゃんも自らダイエットのために運動はしませんので運動だけでの減量は非常に困難です。

『食事管理』についても確実な減量のためには減量用の食事がお勧めです。
今までのフードの量を減らすことで達成可能なこともありますが、通常のフードは量を減らせばカロリーと同時にタンパク質、カルシウムやビタミン、鉄分など必要な栄養素も減ってしまいます。
また、量が減る分お腹も減り、ご飯が欲しいと四六時中アピールを受けることになるかもしれません。
そうしたアピールについつい根負けし、おやつをあげてしまう、ということもなかなか減量が成功しない理由の一つです。

必要な栄養素をしっかりと摂り、満腹感の得られるご飯が成功の秘訣です!

実際のフードの選択や量については年齢や性別、かかっている病気など、その子その子で異なりますので、御来院の際には直接お話をさせて頂いています。

また、減量には具体的な『目標』が重要です。
目標体重を設定し、少しづつ(理想的なスピードは1週間で0.5〜2%と言われます)減量をしていきましょう。
当院では適切な減量プログラムをご提案させて頂き、経過のわかる推移表もお渡ししています。

減量プランの一例です

肥満

ご費用面については、もし療法食を選択するとなると一般的なフードより高額になりがちです。
ただし、療法食は一回あたりの食事量が少なくて済むため、実はそこまで大きな負担とはならないことがほとんどです。
将来肥満に伴う病気にかかり、治療が必要になった場合を考えると尚更です。

減量に関する疑問やわからないことは本当に多いと思います。
実際に減量をスタートしてみたものの断念してしまった子や現在減量をしているけれどなかなか成果の出ない子も多いのでは無いでしょうか。減量にはやはり様々なコツがあります。
状況に合わせて無理なく続けられる減量プランを一緒に考えてみませんか?
目に見える成果が出るまで時間のかかる治療ではありますが、減量に成功し元気に遊ぶ姿がまたみられるはずです。

勿論、今後体重が増えないようにしっかり維持をしていきたいという方も、是非一度ご相談頂ければと思います。
適正体重の維持は、ペットの健康な生活に必ず繋がります。

減量も頑張ってくれ、7ヶ月で1.5kgの減量に成功したぽこたちゃんです

肥満
減量前の様子です
8kgを越え、動きもゆっくりとしていました
肥満
6.8kgに戻りました
動きも格段に増し、元気にお散歩ができています

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当院は飼い主様とペットに親しまれ信頼されるホームドクターを目指しております。
些細なことでもお気軽にご相談ください。

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月曜日、日曜日午後、祝日午後、第2・第4木曜日午後